神奈川県次世代ITセミナー

2010/6/2、神奈川県立産業技術短期大学校で開催されました「次世代ITセミナー」を受講してまいりました。

本セミナーは神奈川県とマイクロソフト株式会社による、地域企業活性化プロジェクトの一環として執り行われました。

 

■ 第一部:「テクノロジーの進歩を体感する!ITの未来」

MS社CTOによる、MS社が今後の社会で実現してゆくビジョンについての公演でした。

MS社の提示するヴィジョンは、一見、夢物語にも見える複雑な未来像ですが、「壁や机の上といった、映像が映し出せる場所はすべて利用する」「タッ チパネルや骨格認識といった、人の動作に近いインターフェイスを採用する」という二つの大きな柱が全体を貫いているように感じます。未来を見通し難い現代 だからこそ、本質を見抜くことで、大きな流れを見抜き、自らの歩くべき道を見出せるのではないでしょうか。

私がこの業界に入ったときから考えても、テクノロジーの発展は目覚しいものがあります。めまぐるしく変化する時代の開発者として、今後の技術発展と 自分のスキルパスの方向性を考える上でとても示唆に富んだセミナーでした。

 

■ 第二部:「クラウドコンピューティング:その技術と活用事例」

MS社ITエヴァンジェリストによる、MS社のクラウドコンピューティングに対する取り組みに関する公演でした。「エヴァンジェリスト」とは、「宣 教師」「啓蒙者」という意味で、新技術や技術思想をに対する啓蒙活動を行う役職とのことです。

クラウドコンピューティングとは、コンピューターリソースをハードウェアに依存するのではなく、ソフトウェアで管理する考え方です。
もっと も単純な例でいうなれば、互いにネットワークで繋がった複数のハードディスクドライブをソフトウェアで管理し、あたかも一つのハードディスクであるかのよ うに見せる技術です。この技術により、100テラバイトという現実の一つのドライブでは実現できない超大容量のハードディスクを実現したり、メンテナンス 性や拡張性の向上といったメリットがあります。

MS社ではクラウド技術を単なるバスワードではなく、21世紀初頭を代表する技術的潮流と捉え、その技術者の大半をクラウド関連業務に携わらせる予 定でいるとのことです。
また、MS社のクラウドサービスとしてWindows Azure(ウィンドウズ アズーラ)の説明が行われました。開発環境/実行環境を提供するAzureの説明は、我々開発者の業務にとってはもっとも関係の深いセッションでした。 Azure上で稼動するC#やVB、PHPやJAVAといった言語は、今後もトレンドが続くものと見られ、開発者としても意識して習得に努めたいと思いま した。

 

■セミナーを受講しての感想

神奈川県とMS社のコラボレーションによる初めての企画ということで、全体としてのMS社のプレゼンテーション内容は、幾分迷いというか軸のブレた 点が見受けられました。MS社の宣伝なのか、エンタープライズ向けなのか、学生向けなのか、話題が飛び飛びとなるケースがありました。
個々の内容 に関していえば、プレゼンテーション技術や素材などは素晴らしい出来栄えであり、自分としても見習っていきたい項目がいくつもありました。

今後もセミナーを受けに行く機会は多いと思いますが、自分がプレゼンするならば、という学びの視点は強く意識してゆきたいと思いました。